青色の怪獣遣いになりたくて

怪獣とおんなのこの夢をみている

せとかのパフェ@日本橋千疋屋総本店

かわいい従兄弟、そのままであれ

 

この春、大学生の従兄弟がしばらく東京に滞在していました。せっかくなら遊ぼう!どこか行きたいところある?と訊くと、

「美味しいパフェが食べたい!」

おおう、甘党なのは知ってたので驚かないけど、観光名所とかじゃないのね。良かろう、一緒に行列待ちだ!という訳で、私の母親と3人、いざKITTE日本橋千疋屋総本店(https://www.sembikiya.co.jp/product-info/parlor-menu)へ。

 

この従兄弟はのほほんとした性格で、庭で植物を育てることとお菓子作りが趣味(中学生のときは料理部と陸上部を兼部していた)という男の子です。

今時の男の子だなぁと思ったのは脱毛をやっていることで、この日も学生のうちにサロン通いを完遂すると息巻いていました。

 

開店してすぐだったのであまり待つこともなく、メニューを見て「どれにしようか迷う〜!」と嬉しい悲鳴。彼は熟慮の末、王道の苺のパフェとフルーツサンドを注文しました。私たちは季節のものを、ということでその時出ていたせとか(https://www.kajuen.co.jp/introduction/item14.htm)のパフェを選びました。1,700円くらいだったかな?

 

おしゃべりしているうちに、いよいよパフェが運ばれてきます。パフェってフランス語の「パルフェ(完全な)」から来ているとのことですが、その完璧な佇まいには毎度うっとりします。

どのお店のパフェもそうですが、宝石のような果実、工芸品のようなチョコレートや焼き菓子、見栄えと味を計算された層の重なり……どこから手をつけるか悩ましくない?私は悩んでいます。

スプーンより先にスマホを構え、満面の笑みで自分のパフェをバシャバシャ撮りまくる従兄を見ていて、我が父のエピソードを思い出しました。

 

それは私の両親の若かりし頃。レストランに行った際、けっこう大きめのパフェがコースの締めに選べたそうなのですが、父がそれをぺろりと平らげたのだそう。母はパフェをパスしており、その様子にやや引いたと言います。『いくらよく食べるからとはいえ、周囲の男性が誰も頼んでいない甘いものを、平然と頼んで食べるってのが信じられなかった』とのこと……

 

運ばれてきたせとかのパフェは黄色くきらきらと輝いていました。果実の断面が瑞々しい。6切れのせとかと、柑橘(グレープフルーツだったか?)とヨーグルトのシャーベットが盛り付けられています。

柑橘の爽やかな香り、甘酸っぱさが美味しい!

フルーツ系のパフェやケーキにおいては(カットフルーツならなおさら)、素材の味を活かせてこそと思っていますが、ここではクリームでなくシャーベットを使ったのが流石……という感じ。素材がまず良いんだけど、その素材をきちんと活かしているというか。

 

従兄弟をみると、苺の一粒をきらきらした瞳で口に運び、クリームを丁寧にすくってニコニコしていました。好きでしょうがないのがわかる、全くかわいいぜ!

 

自分の好きなものを好きだって素直に言えること

、それを性別で咎められないことって、めっちゃ大事だけど、あの時の母のように、うっかり他人の趣味を咎めたりしてないかな?と思います。私は一般的には男の子の趣味と言われがちな怪獣とかが好きなのですが、両親も周囲も「まぁ、いいんじゃない?」という感じでここまで接してくれたから、いま元気にやれていると感じているのに。

 

私のかわいい従兄弟が、誰かのかわいい人が、ずっと笑顔でパフェを食べられますように。

 

明日の予告

ファイト!が脳内で響くとき