テーベッカライ@ツッカベッカライカヤヌマ
人生で2番目くらいの鬼電をかけた(1番は忘れたけど)。
今日は本当にただの思い出語りです
換気のために窓を開けたままうたた寝してしまい、風邪を引きました。おバカ。でも今年をこのお菓子の思い出を抜きには語れないので、寝床でだらだら書いています。
結婚祝いにはレアお菓子缶でしょ(?)
そもそもは2年前、友人の結婚祝いにちょっとしたプレゼントでもしよう!と共通の友人たちと盛り上がったのがきっかけだった。予算とレア度と評判から3つほど候補を挙げ、1人が「昼休みに取ってこれるわ」と言ったのがツッカベッカライカヤヌマだった。
(なんと2023年1月は休業だそう)
どうでもいいけど初見で読めなくないですか、この店名。栢沼さんのお店でオーストリア菓子、って知識があってもつっかえるぞ。
すぐ売り切れるという噂だけは聞いたことがあったので、確実な購入には電話予約すべきというのはなるほどな〜と思った。通販もできない。
この時は別の友人が電話をし、無事に当日受け取って、お祝い相手に渡すことができた。喜んでもらえたが、味の感想を聞く機会が無かった。
気になるけど電話や取りに行く手間とお値段を考えてしまい、購入に踏み切れないままだったのである。
さて今年、この友人グループの別の一員がめでたく結婚することになった。入籍のお祝いにちょっとしたお菓子でも、とお伺いを立てると、『実はあの時、どんなお菓子なのか気になっていたんだよね……えっと、あの、すごいクッキー缶』。分かる、私も気になっていたし店名が言えないわ!
という訳で、今度は自分の分を含めて購入することにしたのだった。当然予約も受け取りも自分がやる。
ホームページで注文内容を検討し、いざお電話の時……
繋がらない。
事前にツイッターとか調べてたけど!本当に繋がらない!!小サイズをそこそこ先の日程で予約するので、売り切れる訳じゃないはずだけど、さしあげる物を購入するプレッシャーが急に押し寄せてドキドキが増す。
何度か連続してかけて、ちょっと時間を置いてまたかける、その繰り返しで1時間……ヤバい昼休みが終わってしまう!
「はい、ツッカベッカライカヤヌマです」
わー!繋がった!!当たり前だけど店員さんは店名をちゃんと言える。繋がらないことに慣れてきていたので、びっくりして一瞬言葉に詰まってしまった(そういうことありません?)。
こうして無事に予約を完了できたのでした。
お迎えしたのは6月、時間休を取って開店直後のお店へ。赤坂といってもビル街の隙間みたいなところにある。細長いオーストリア国旗が出ており、壁の装飾はけっこうギラギラ。
すでに5〜6人が並んでいた。店員さんが予約有無を聞きに来て、予約済み且つそれしか買わないと伝えると、列の先頭にしてもらえた。
店内は思った以上に狭かったけれど、ダークカラーの調度品や並べられたケーキやお菓子は、いかにも欧風で重厚な雰囲気……!ちなみに現金払いのみです。
来月受け取りになる次回分の予約をするかを訊かれたが、一瞬悩んでパス(予想してなかったので頭が回らなかった)。
漆黒の缶、双頭の鷲、甘味の暴力
無事に友人にも渡して、いそいそと帰宅、ついにお披露目の時……!
購入したのはテーベッカライの最小サイズ、A缶(税込3,780円)。
包装紙を剥がすと、双頭の鷲があしらわれた漆黒の缶。美しい!指紋がつきそう(なんて感想だ)。
そうっと蓋を開けると、薄紙にじんわりと油浸みがある。浅田次郎のエッセイで、『オーストリアとかヨーロッパ内陸のお菓子は暴力的に味が濃厚』という話があったのが頭をよぎった。
薄紙の下には3種類のクッキーが、ぎちぎちに詰められていた。取り出すのに緊張するほどぎっちぎち。
両サイドにはバニラ、センターにはシナモン(ラズベリージャムが挟まっている)、その間にチョコのクッキーが収まっている。
有名店ゆえ、レビューはインターネットのいろんなところにあるけれど、ほんっとうに味が濃い!バターと砂糖で殴られている!!浅田次郎せんせーの言ってたことはこういうことかと思った。濃厚さと勿体無さとで、一日にそれぞれ一つずつ食べることにしたけれど、しばらくの間、十分優雅なティータイムを楽しめました。気分はハプスブルク家(?)。
ある意味、次月の予約をしなくて良かったなと思う。そんなリッチなことできるほどの人間ではないので(舌にも財政的にも)。努力して、ちょっとの幸運もあって、それで得られるくらいのご褒美であってほしい。でも店名はすらすら言えるようになりました。呪文みたいでかっこいい。
だらだら書いてたら長くなってしまった。寒いので皆さんも体調にはお気をつけあそばせ……。